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インターネット以前のコピー文化の幽霊

Kawane Kawane

当たり屋グループに、ちょっと振り回された話

先日この画像が知り合いから送られてきました。
気持ち悪いなと思って色々検索してみると、
「へぇ」と思うことが意外と多く、
怖さと同時に、面白さも感じてしまいました。

これは、誰が作ったのか分からない

当たり屋ナンバーの一覧には、

  • 出典がない
  • 作者も分からない
  • いつ作られたのかも書いていない

それなのに、ずっと生き残っている。
公式資料でもなく、ネット記事でもなく、
でも「共有される前提」で存在している。
この立ち位置自体が、かなり独特だ。

情報は、コピーされながら変形してきた

この手の情報の広まり方を考えてみると、
おそらく最初は「当たり屋グループ出現」といった内容の
ごく普通の注意喚起チラシがあったのだと思います。

それを誰かがコピーし、
そのコピーをまた別の誰かがコピーする。
「一応、回しておこう」くらいの感覚で。

コピーが何度も重ねられるうちに、
文字は潰れ、数字は判別しにくくなる。

それでも人は、そのままにはしない。
読めなくなった部分を
「たぶん、こう書いてあったはずだ」と判断して、
ご丁寧に作り直す。

そのときに、誤読された文字や数字が、
別のものに置き換えられる。

その小さなズレが、次のコピーに引き継がれていく。
結果として、元は同じだったはずの情報が、
少しずつ違う内容に分岐し、いくつものパターンの
当たり屋ナンバー一覧が生まれていった。
そう考えると、かなり自然です。

コピーだけじゃない。カメラも混ざっている

面白いのは、
これが完全に「インターネット以前」の文化ではないところです。

ある時点から、コピー機の代わりに
携帯電話のカメラが介入している。

紙をコピーするのではなく、紙を撮る。

すると、

  • 手ブレ
  • ピントずれ
  • 斜め
  • 中途半端なトリミング

コピー機とは別種類のノイズが混ざり始める。

それでも人は、やっぱり「直したくなる」。

一度カメラを通したものを、
もう一度清書し、それをまた撮って送る。

コピー文化とデジタル文化が、
中途半端に混ざった状態のまま、今に至っている。

時代は進んでいるのに、情報だけが止まっている

これは、かなり昔から出回っていました。
1986頃には全国的に流通していたとされ、
警察のホームページでも
「そのような事実は確認されていない」と
紹介されていたことがあります。
さらに言えば、1998年頃からナンバープレートの
分類番号は2桁から3桁に変わっています。
それにもかかわらず、
今でも2桁時代のナンバーが
説明もなく並んでいる。
冷静に見れば、時代が合っていないのは明らかです。

でも、そこを深く疑わずに
「まだいるんだな」くらいで
受け取ってしまう。

ここに、文化としての惰性があります。

これはデマというより、増殖の痕跡

当たり屋ナンバー一覧は、

  • 誰かが意図して作ったものというより
  • コピーされ
  • 撮られ
  • 直され
  • また回された

その繰り返しの中で、自然に増えてしまったものに近い。

インターネット以前、情報は正確に保存されるものではなく、
人の手を通りながら少しずつ変わっていくものでした。

結局のところ、この話は、実在の事件というよりも、
チェーンメール的な形式で広まっていった都市伝説・デマでした。

誰かが体験した「らしい」話が、コピーされ、撮られ、書き直され、
時代ごとのメディアを通って増殖していく。

その過程で、数字はズレ、文脈は薄まり、
でも「気をつけよう」という気持ちだけが残る。

当たり屋ナンバー一覧は、その名残がいまだに成仏できずに
画像として漂っている存在なのかもしれません。


firefly
Gemini Pro

おまけ

今回の挿絵は、
GEMINIでイラストを作り、
Fireflyで動かして、
Adobe ExpressでGIFにしています。

結果的に、どこか古くて、少しズレたまま、
それでも動き続けている絵になりました。

比較でGeminiでも作ってみました。

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